かんぽ生命の二重契約問題が明るみに出て郵便局のあり方が改めて問われていますね。元々お国の管轄だった郵便局関連企業でしたからその信用の失墜は致命的かもしれません。
これからどうやって営業をしていくのかも注視したいところですが…。
かんぽ生命は保険商品の営業ノルマが課せられていたわけですが、日本郵便の営業ノルマも相当なものです。例えばタイトルにもあります様に夏のハガキ”かもめーる”です。
日本郵便の”かもめーる”を始めとする営業ノルマについてみていきましょう。
日本郵便のかもめーるとは!?
今の若い子はあまり馴染みがないかもしれませんが、いわゆる暑中ハガキというものです。日本郵便はこの”かもめーる”に対しても個別にノルマを設定していました。
私が小学生の頃は夏休みに入る前に学校から一人一枚かもめーるを配られて、
「暑中見舞いのはがきを先生宛に書いてポストに入れてね♪」
なんて先生が言っていましたが今はどうなんでしょうね。この暑中はがきを書いたかどうかで評価が変わるなんて言ってた人もいましたが…
郵便局で働いている友人に聞くとこの学校から配布されるかもめーるも郵便局員が学校に直接営業に行って購入してもらっていると言っていました。
やはりかもめーるにも営業ノルマがあるとのこと、では実際どれくらいの枚数が営業ノルマとして課されているのでしょうか?
かもめーるの営業ノルマはどれくらい?
私の友人が務めている局では役職に応じてノルマの枚数が変わっていたそうです。例えば、私の友人は役職が主任でしたので、かもめーるの販売ノルマは800枚だと言っていました。
ちなみに、
- 部長:部のノルマが部長のノルマ
- 課長:1,000枚
- 課長代理、主任:800枚
- 新一般職:600枚
- 契約社員:400枚
- 短時間職員:500枚
とのことです。
今、電子メールやLINEが普及している中、なかなかハガキを書く機会も少ないはずなのですが800枚って多くないですか?友人は、
友人「個人で100枚単位で買ってくれる人はまずいない。購入してくれるのは企業や団体がほとんどだよ。ただ、最近はそう言った団体も経費削減で購入してくれないよ」
と言っていました。
私「んじゃ、ノルマ達成できそうにない場合はどうすんの!?」
友人「自分で購入してノルマ達成するんだよ!」
私「買った人はそのかもめーる使うの!?」
友人「んなわけない!金券ショップで買い取ってもらうんだよ!これはかもめーるに限った話ではないし、年賀はがきも同じ様に営業販売でノルマ達成できそうになかったら買うんだよ。しかも年賀はがきの場合はノルマも8,000枚とか訳わかんない数字だから皆んな悲鳴あげてるよ!!」
と、これが郵便局内のハガキ関連の営業ノルマの現状だそうです。嬉しい悲鳴ではなく、本当の悲鳴のようです。
そしてノルマが達成出来なかったら個人の評価が悪くなるから皆んな焦って購入し、全国の金券ショップにアポとって買取りしてもらってるそうです。
いつかのテレビニュースで自爆営業なんて言葉が出ていましたが、この自爆営業って言葉、郵便局員が作り出した言葉らしいです。
仮に8,000枚の内の5,000枚を自ら購入すると、
5,000枚×62円(2019年現在)=310,000円
310,000円を支払い購入し、全国の金券ショップに8割くらいの金額で買取してもらう様です。8割だと248,000円が買取金額になりますので、
310,000円ー248,000円=62,000円
この62,000円が自腹を切って購入した金額になります。
ある人は言っていました、
「郵便局の本当のお客さんは郵便局員だ」
と…、郵便局から出された給料を郵便局員のノルマ達成のために郵便商品を購入していたらお金をプールしていることだから本当の意味で儲けているとは言えませんよね。
しかも金券ショップに買い取ってもらっているということは、
郵便局→郵便局員→お客さん
ではなく、
郵便局→郵便局員→金券ショップ→お客さん
ですので本来の販売ルートからズレてしまってます。しかし、郵便局員からすると苦肉の策でもあり自分を守るための方法の一つだった様です。
お客さんからすれば安く購入できる金券ショップは助かっているし、郵便局員からすると大量のハガキをお金に変えることが出来ていますので一見WIN-WINの関係かな?と思ってしまいますが、正規の販売ルートでハガキを購入したお客さんからすれば馬鹿らしく感じるかもしれませんよね。
人によっては、
「昔からお願いしている郵便局員さんだから…」
「友人が郵便局員だから…」
などの理由で購入している人もいるでしょう。
これも郵便局内で設けられた営業ノルマが生み出した負の遺産なのかもしれませんね。
営業ノルマはこれだけではない!
郵便局の営業ノルマというと年賀ハガキやかもめーるが1番に思いつくかもしれませんが、実は他にもたくさんあります。例えば、
- 四国頻布会(12ヶ月契約)
- お米頻布会
- 父の日
- 母の日
- こどもの日
- お中元
- お歳暮
- バレンタインデー
- ホワイトデー
- クリスマス
- 記念切手
などなど、上げるとキリがないですが…。もう、毎月何かしら販売しなくちゃいけない感じです。しかも、これらの営業商品は年賀ハガキやかもめーるの様に達成できるか出来ないか分からない商品と違い、
「達成出来て当たり前」
だという位置付けの様です。郵便局員の中には郵便局で販売されているものを購入して、購入した物で生活しているという人もいる様です。
もちろん自分の会社が販売しているものを知るために商品を購入するのは一般企業でも当然なのですが、郵便局の場合は度を超えているのかもしれませんね。
そして郵便局は今後営業ノルマを自粛すると言っている様ですが、今までこれらの営業でなんとか経営を維持していたのに、自粛する事で営業成績が下がってしまうとなると郵便局自体まともに営業していくことはできるのでしょうか!?
リストラも懸念される訳ですが気になりますね…。
郵便局関連企業には何十万人も雇用されている訳ですので、その中の一部が雇用されなくなると社会的問題にも成りかねません。
だからと言って公的資金だけは使わないようにして頂きたいと切に思います。自分たちが蒔いた種なのだからきちんと自分たちで対処して欲しいです。
今後の郵便局の動きに注視したいと思います。
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